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  • お客様事例

モバイルリアルタイムPCR装置 PicoGene®PCR1100を用いた黒毛和牛におけるNT5E遺伝子のSNP解析

山形県置賜総合支庁産業経済部家畜保健衛生課
小松 智彦 様

お客様のコメント

高級な黒毛和牛肉は霜降りだけではなく赤身部分のうま味も求められます。
牛の生産農場や流通現場など、さまざまな場面でモバイルリアルタイムPCR装置を活用することで、うま味の改良や、適切な熟成管理、ブランド牛肉の高付加価値化など、様々な発展方向が期待できます。黒毛和牛以外の品種への応用も可能です。

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概要

【Cat.No. PCR1100】

牛肉のうま味成分のひとつであるイノシン酸の含量は、と畜後が最も多く、熟成とと もに酵素(NT5E)により徐々に分解される。
NT5E遺伝子の一塩基多型(SNP)は、 ウシの死後におけるイノシン酸 の含量に強く影響することが示唆されており、NT5E 遺伝子のQ alleleは、酵素活性が弱い。
そのため、牛肉の熟成過程におけるイノシン 酸の分解が抑制されることから、イノシン酸が多く牛肉に残ると考えられ、牛肉のうま味成分の改良への活用が期待されている。
ジェノタイピングは、一般的にPCRでDNAを増幅し、その反応生成物を制限酵素 で切断するPCR-RFLP 法を使用して実施される。
しかし、実験室で本方法を行うた めには複雑な手順が必要となり、時間がかかる。
そのため、現場での迅速なジェノタ イピングを目的として、モバイルリアルタイム PCR 装置を使用して系の確立を目指した。

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