特長
- 高い流量を生み出す膜と多溝デバイス構造により、ろ過時間を大幅短縮
⇒他社製品比:約1/2の時間でOK - デッドストップ構造により、遠心し過ぎても濃縮液の乾燥を防止
- 高速遠心にも耐えるポリカーボネート製容器により、更にろ過時間を短縮
- 濃縮状態を確認できる目盛付き
- 3種類の膜(PES、CTA、Hydrosart)で幅広い用途に適応可能
- 耐薬品性については取扱説明書をご覧ください。
膜材質の選定基準
- PES(ポリエーテルスルホン)膜:目詰まりし難く、高流量、低吸着、広範囲のpHに適合
- Hydrosart(ハイドロザルト)膜:超低吸着、高耐薬品性(ザルトリウス独自のセルロースを応用した特殊膜素材)
- CTA(セルローストリアセテート)膜:低吸着
分画分子量の選定基準
- 濃縮目的:濃縮したい溶質の分子量の少なくとも 『1/2以下』の分画分子量の膜を選定してください。
- 除去目的:除去したい溶質の分子量の少なくとも 『2倍以上』の分画分子量の膜を選定してください。
遠心ローターへのセット方向
- ビバスピン500、2に印刷されている目盛りの位置は、膜に対して水平方向です。
- この目盛りが 『上』 になる様にローターにセットしてください。
- 膜への透過方向と遠心方向を 『一致させないこと』 が重要です。
- これにより、膜近傍でのゲル化(濃度分極)現象及び目詰まりを防止でき高流速が得られます。
タンパク質の非特異吸着を更に抑えたい場合
- 5% SDS、0.1% Tween20、0.1% Triton-Xのいずれかの水溶液でデバイスを満たします。
- 1晩放置してから、使用直前に脱イオン水ですすいで使用します。
推奨遠心力
膜材質 | アングルローター | スイングローター |
---|---|---|
3K-50K PES | 12,000 x g | 4,000 x g |
>100K PES | 9,000 x g | 4,000 x g |
5K-20K CTA | 8,000 x g | 4,000 x g |
ハイドロザルト | 8,000 x g | 4,000 x g |
注意:逆遠心で濃縮液を回収する場合には、最大3,000 x g、2分以内で行ってください。
【ご注意】
- 製品に搭載の膜には、若干のグリセリンとアジ化ナトリウム(NaN3)が含まれています。
- これらが実験に影響する場合は、最大量のバッファーかイオン交換水を遠心ろ過する事でリンスしてください。
- リンス後は、膜を乾燥させないでください。詳細は、ドキュメントタブより取扱説明書をご覧ください。