Q

粘性がある高密度の液体を吸引するにはどのようにすればいいですか。

方法1.プレリンス法
プレリンス法は、粘性のある液体や高密度の液体を取り扱う場合に推奨される方法です。
液体によっては(特に血清、プロテイン含有溶液、有機溶剤)、使い捨てチップの内側や外側に付着しやすく、規定許容範囲を超える誤差につながります。表面張力による吸引容量のばらつきを抑えるため、必ず分注前に、使い捨てチップを分注する液体で濡らします。
液体を吸引し、同じ容器へ排出します。一度吸引したチップで次の吸引を行うと良好な再現性(少ないばらつき)が得られます。
プレリンス法は、ほとんどの調合において正確性を向上させる方法として推奨されます。

方法2.リバース法
リバース法は、粘性があり泡立ちやすい液体を分注する場合に特に推奨されるもう1つの方法です。
微量の分注にも推奨されます。この方法の利点として、膜残留による誤差を減らすことができます。ピペッティングプロセスの作業順序が、次の通り逆になります。
1.操作ボタンを第2ストップまで押します。
2.チップを液に浸け、操作ボタンをゆっくり放します。このとき、設定量より多くの液がチップに入ります。チップ内が平衡に達するまで1~2秒待ち、余分な液が落ちるようチップを容器の縁にあてながら、チップを液から引き上げます。
3.操作ボタンを、やさしく一定の速さで第1ストップまで押し、チップ内の液を受け容器に排出します。この排出量が設定量と等しくなります。ボタンはこの位置で保持してください。液体はいくらかチップに残りますが、これは排出しないでください。
4.残りを排出せずに、受け容器からチップを引き上げます。チップに残った液体は、最初の容器に戻すか、チップと共に廃棄します。
5.操作ボタンを放し、準備位置にします。
リバース法が使えるのは、空気置換式ピペットに限ります。

方法3.密度が水と大きく異なる液体の場合、デジタルマイクロメーターを必要容量より多めまたは少なめに設定することで、補正することができます。補正値は、実測により求めてください。

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