Q

制限酵素処理後にDNA収量が予想よりも低い場合、どのような原因が考えられますか? 対処法と併せて教えてください。

以下、原因と対処法をご参照ください。

①反応条件が原因の場合

・反応時の温度の確認をしてください。適切な温度以外では、反応性が低下する場合がございます。

・各酵素に適切なバッファー、補助因子(BSAなど)を使用しているか、ご確認ください。

・適切な反応液量かご確認ください。反応液量が20 µL以下の場合、制限酵素活性が阻害される場合があります。

②酵素不足が原因の場合

・酵素によって至適なユニット数が異なります。取扱説明書記載のユニット数をご参照の上、使用量を再検討してください。

・特に、Supercolied DNAの切断の際はより多くの酵素を必要とします。このため、通常の5~10倍の制限酵素を使用ください。

③酵素の保存状態が原因の場合

・酵素の保存温度が、-20℃に保たれていることを確認してください。-20℃よりも温度が低い場合には凍結が起こり、酵素活性が低下する場合がございます。

④DNAの純度に原因がある場合

・不純物を含む DNA は酵素効率を阻害します。精製されたDNAを反応に使用してください。

⑤Double Digestionをおこなった場合

・酵素で切断する部位が隣接していないかをご確認ください。

各酵素の認識部位が隣接する場合は、反応が正確に行われない場合がございます。使用する酵素の組み合わせを再度ご検討ください。

【最終更新日:2024年7月16日】

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